虫歯
虫歯は歯の表面のエナメル質から始まり、進行すると歯の内部にある神経まで達してしまいます。そのままにしていても自然治癒はしないため、最悪の場合歯を失ってしまうことがあります。治療方法は、虫歯の進行度に応じて異なりますが、虫歯によって損なわれた部分を修復し、痛みや不快感を取り除いて機能を回復する治療を行います。
虫歯は早期に発見して治療することで、痛みを防ぐことができ、治療範囲も小さくて済みます。治療にかかる期間や費用、心身の負担を抑えられるため、日常の歯磨き時のセルフチェックと定期検診の受診をおすすめします。

このような方は
ご相談ください
- 冷たいものや熱いものがしみる
- 歯によく食べ物が詰まる
- 痛みがある
- 歯に違和感がある
- 歯に穴があいている
- 歯と歯茎の境目が白くなっている
虫歯の進行段階と治療方法
C1 エナメル質に小さな穴が開いた虫歯
初期の虫歯は、歯の表面のエナメル質にとどまっている状態で痛みはほとんどありません。治療方法は、虫歯の部分を取り除き、修復材を詰めるという簡単な治療で終わります。
定期的な検診を受けるなどして、ごく初期の段階で虫歯を見つけることが大切です。

C2 歯の内部まで進行した虫歯
虫歯が象牙質まで達すると進行も早くなり、神経に近づくにつれ、冷たいものがしみるようになり、痛みを感じます。治療方法は、まず虫歯部分を取り除きます。症状によっては局所麻酔を使用し、治療を行います。削る部分が大きい場合は、インレーという部分的な詰め物を使用します。

C3 神経まで進行した虫歯
虫歯が神経まで達すると、冷たいものだけではなく熱いものもしみたり、何もしないのに強い痛みが出たりします。ここまで進行した段階では、神経と炎症の起きている部位を取り除く根管治療が必要になる場合があります。

C4 歯の根までが失われた歯
激しい痛みがしばらく続いた後も虫歯を放置すると、やがて痛みがなくなります。ここまで進行すると、痛みを感じる神経そのものが壊死してしまいます。保存可能な状態であれば根管治療を行い、被せ物を装着します。根だけの状態を放置すると、根の先に膿が溜まることがあり、状態によっては抜歯せざるを得ない場合もあります。

歯周病
歯周病は、歯周病菌によって引き起こされる感染症で、歯茎に炎症が起こる歯肉炎と、歯を支える骨などが破壊される歯周炎に分けられます。
日本人の成人の8割以上が歯周病またはその予備軍とされ、歯を失う原因の第1位にもなっています。
自覚症状がほとんどなく進行するため、気づいたときには重症化していることも少なくありません。そのため、虫歯同様に早期発見・早期治療が大切です。

このような方は
ご相談ください
- 歯茎から血が出る
- 歯茎が腫れている
- 口臭が気になる
- 歯茎から膿が出る
- 歯がグラグラ動く
- 正しいブラッシング方法を知りたい
歯周病のケアについて
歯周病を防ぐには、セルフケアと歯科医院でのケアが重要です。
歯周病の原因は歯垢や歯石だけでなく、喫煙や糖尿病などの生活習慣も影響します。そのため、歯のケアに加え、生活習慣の見直しも大切です。
セルフケアでは、可能であれば毎食後、5分以上かけて丁寧に歯磨きをしましょう。歯垢をしっかり取り除くことで、歯周病の予防につながります。
毎食後の歯磨きが難しい場合は、唾液の分泌量が減少する就寝前に丁寧に行ってください。唾液には、細菌の増殖を抑えて歯を守る作用があるためです。
歯科医院でのケアでは、歯周病の検査を行い、専用の機器で歯垢や歯石を取り除くクリーニングを実施します。定期的に受診し、適切なケアを続けることで、歯周病の進行を防ぐことができます。
